Friday, August 16, 2013

読書週間

台湾で日本語の本を買うと、日本の値段の1.5倍近くもします。最近はずっと、日本語の本を読む機会がありませんでした。年に2,3冊程度。帰国ついでに文庫本を買う感じで。それでも空港と機内で消化してしまいます。研究に関係ない本を読む時間や心の余裕もなかったかもしれません。(お笑い番組は欠かさず見ているのに)。紀伊国屋などが台北にありますが、台南には見つかりません。

今週は、生態学関係の日本語の教科書を何冊か読みながら、今学期の授業についてちょっと構想しました。学部や大学院時代に読んだけど研究ではほとんど使わない本がけっこうあっては、今まで何度か引っ越してきた中でそれらの本は実家の倉庫に眠らせてきました。段ボールで3箱分ぐらいあります。今回、それらを取り寄せて、久しぶりに目を通していると、若き日の自分を思い出します。変なところに線が引いてあったり、意味不明のメモがあったり。研究で生きていこうと決めたころの思い出です。

それと、最近、鹿野忠雄という人を知って、その人に関する伝記本を読んでいます。日本統治時代に台湾で活躍したナチュラリストです。学部の時の恩師であるKTさんに教えてもらいました。彼の足跡はぜひフォローしておいてください、って。でも、まだ読み始めの途中ですが、中学・高校時代の話ですでに破天荒極まりないです。中学卒業後は浪人して台湾の高校に行ったり、でもフィールドに行ってばかりで留年したり、親から研究資金をだまし取ったり、日本統治に対する抵抗運動もあった時代に原住民の言葉を覚えて一緒に狩りやサンプリングをしたり、英語で論文発表していたり。今からでもそんな人物にはなれないそうにないので、せめて彼が行ったところをいつか訪れることで、足跡をフォローしたことにしようと思いながら、とりあえず本だけでも読んでいます。

東京生まれの博物学者。 理学博士で昆虫学者、探検家。 業績は多岐にわたり、生物地理学者、文化人類学者、民俗学者、または近年ではナチュラリストなどとしても知られる。 台湾を中心に東南アジアでさまざまな研究調査活動を行い、第二次世界大戦終戦直前の1945年夏、ボルネオ島北部で行方不明になり消息を絶った。当時38歳。 主な著書に『山と雲と蕃人と』などがある。ウィキより

この人も台湾でより認知されているのかもしれません(中国語ウィキ)。

No comments:

Post a Comment