Thursday, August 22, 2013

台湾の公募に出す

日本では、JREC-INや関係する学会関係のメーリングリストから回ってくる案内が主な情報源だと思います。台湾だと、日本でいうところのJSPSのような組織(NSCと言います、お笑い学校ではないです)がたくさんの公募情報を仕切っているようです。全ての公募情報が網羅されているとは思いませんが(私立大学や臨時職など)、国立大学や政府関係の研究機関の研究職の公募情報はおそらく全て公開されていると思います。

行政院国家科学委員会(National Science Council)の公募掲示板

もちろん中国語です。残念なことに使い勝手が悪いです。キーワード検索機能はありますが、分野などの絞り込み機能はありません。TAや事務職から研究機関長までカバーしていますが、役職の絞り込み機能もありません。なので、見落としリスクを避けるために、結局全部に目を通すことになります。最初は、頑張って意味を想像しながら一行ずつ理解しなければいけません。募集件数も多くて大変ですが、ちょっとしたコツと言葉の知識があれば大丈夫です。それを今日は伝授します。

まず、ほとんどの公募は以下のような順番で情報を提示しています。

【大学名】+【部局名】+「募集していますよ」って意味の中国語+【役職名】+【人数】

大学名は「○○大學」と書かれています。これは分かりやすいですね。

部局名は色々あります。「○○研究所」や「○○研究室」などは分かりやすいですが、いくつか慣れない言葉もありますね。
研究中心=>研究センター
學系=>学科

「募集していますよ」って言葉は、「誠徵」や「徵」の字が付いています。「徵聘」や「急徵」、「徵才」など。

役職名は研究職の場合、助理教授=>助教、副教授=>准教授、教授=>教授と訳してください。「助理教授以上」という場合、これら三つが該当します。役職を特定しないと、「教師」や「師資」のように書いてある場合もあります。その他の役職名も良く読めば理解できると思います。
博士後研究員=>ポスドク
研究助理=>リサーチアシスタント
研究生=>大学院生
碩士班=>修士課程
博士班=>博士課程

あとは、分野名を理解しておく必要があります。「生態学」は「生態學」で、そのままです。試しに「生態」でキーワード検索すると(ページ上の關鍵字查詢ボックス)、5件ヒットしました。

1 靜宜大學生態人文系誠徵國科會計畫研究助理一名 2013/08/12
2 東南科技大學102學年度第2學期觀光與生態旅遊系公開徵聘專任教師 2013/07/04
3 國立台灣海洋大學海洋環境化學與生態研究所誠徵教師壹名 2013/06/28
4 國立臺灣大學森林環境暨資源學系徵聘專任教師2名 2013/05/30
5 國立中興大學國際農企業學士學位學程誠徵專任教師 2013/03/15

「國科會計畫」というのは研究費の出所で、国の研究費で雇うアシスタントです。2~5番目は研究(教員)職です。これらの公募に出したいという方がおられるかもしれませんが、それぞれの情報をここで紹介することはあえてしません。なぜかというと、外国人(日本人)が採用されるかどうかが大きな関門になるからです。

台湾では、一部の上位校と言語関係の公募を除き、外国人が採用される見込みはほとんどないと思います。上記の5つの場合だと、三つの国立大学が可能性があると思います(国立大学全てに可能性があるというわけではなく、三つの大学がそれなりによい大学とされているという意味です)。この公募掲示板は台湾人が見るという前提であるため、全て中国語で書いてあります。外国人が採用される見込みがあるかどうかは、可能性のある大学のサイトで確認する必要があります。

実際に台湾大学の森林学系のサイトに行って「徵聘專任教師公告」をクリックすると、ページの下の方に英語での募集要項が見つかります。中興大學でも見つかりました。こうやって、外国人が採用される見込みがあると確信できます。しかし、台灣海洋大學では、中国語だけでしたので可能性は低いです(PDFリンク)。どこ大学が可能性があるのかは、この辺を参考にしてください(台湾の大学ランキング)。

ちなみに、台湾大学森林学科には日本人教員が既に一人いるので、難しいかもしれません。その人はとても良い人なので、もう一人日本人を採用しようという可能性も無きにしも非ずですが。この公募は、締め切りが2月10日で、採用予定が来年の8月1日です。まだ時間がありますね。

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